倉敷医療生活協同組合 玉島協同病院(TAMASHIMA KYODO HOSPITAL)

電話番号:086-523-1234

地域連携室より

2022.01.20

認知症の介護について

1月19日 院内で認知症に関する学習会を行いましたので、内容をご紹介します。

認知症を発症すると、その人の生活歴や元々の性格、生活環境によって様々な行動や心理症状が引き起こされます。介護者が対応に苦慮することも多いので、事前に望ましい対応方法を知っておくことは非常に有効です。

認知症ケアのポイント
 人としての尊厳を守る・自尊心を傷つけない
 理解する心、思いやりを持って接する(否定せず、共感する)
 バランスの取れた見守りと手助けをする
 ゆったりとした気持ちで傾聴して安心感を与える


上記を踏まえ、場面ごとの対応例をみていきましょう

例)食事を食べたのに、「まだ食べてない!」という 
NG:もう食べたでしょ!
Good:〇時までもう少し待ってね。これをしてからにしましょう。

 

例)便をいじる
NG:
わぁ~汚い、くさい!
Good:気持ち悪かったですね、きれいにしましょうね。


例)トイレの場所がわからない
NG:何度も教えているのに、また迷って!
Good:
一緒に行きましょうね、わかりにくかったですか。

 

例)失禁をしてしまう
NGだめじゃないの。おむつの方がよかったわ。
Good:すっきりしましたね。おなかは痛くないですか。

 

例)病院に行くのを嫌がる
NG:よくなりませんよ。お医者さんに怒られますよ。
Good:一緒に行きましょうね。元気に長生きしましょうね。

例)家に帰る!!と徘徊する
NG:今はだめです!
Good:〇〇さんに会いたいのですね。遅いので、明日にしましょうか。
例)理由もなく泣きだす

NG:そんなに泣かないで。元気を出してください。
Good:どうされたのですか?悲しいことがあったのですね。

 

いかがでしたでしょうか。介護者に心のゆとりがないと、いつも心穏やかに接するのは中々難しいですよね・・・。認知症患者さんに安心して生活を送っていただくには、介護者の方の自己管理が非常に重要です。
●運動で気分転換●一人で抱え込まず誰かに相談する●ストレスをためない●自分だけの時間を作る●食事を楽しむ●体調を整える  

これらを意識しつつ、介護を生活の中心とせず、生活の一部と捉えて自身の生活も楽しんでもらえたらと思います。

参考文献:安心介護ハンドブック⑦ 認知症ケア こんなときどうする?その声かけ大丈夫?2011年6月初版発行(2015年7月11日版)

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